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 役員名簿

理事長 午来 昌 北海道斜里郡斜里町ウトロ
副理事長 宮腰 實 北海道目梨郡羅臼町
理事 松村 康弘 北海道標津郡中標津町
  金澤 裕司 北海道目梨郡羅臼町
監事 福田 佳弘 北海道斜里郡斜里町
  本田 幹子 北海道根室市
 

理事長あいさつ
  世界遺産の拡張を求めて
NPO法人日露平和公園協会理事長 午来 昌

 アイヌ語で「地の果て」と呼ばれる知床は、断崖絶壁が続く海岸線と、あまりに厳しい気象風土が開発を阻み、豊かな生態系が保全されました。ユネスコの世界自然遺産になって2年半がたちます。

 ナショナルトラストの先駆的取り組み「知床100平米運動」、国有林伐採反対の先頭に立って自然を守り続けて四十余年。「人間の手で積極的に守ろうとしなければ、知床は守っていけない」。そうした現実に私たちは向き合ってきました。

 北海道の東の果ての小さな自治体に、企業誘致ができるわけがありません。まちづくりの軸は「自然しかない」と思い当たり、斜里町長2期目の途中から遺産登録をめざしたのです。

 登録までには12年の歳月がかかりました。それでも実現したのは、「夢を夢で終わらせないために何をすればいいのか」を心に銘じ、多くの方々と夢を共有し、温めていったからだと思います。

 でも知床は、「地の果て」ではありませんでした。流氷が育む生態系は、隣接する北方四島、ウルップ島まで連続していることが分かってきました。シャチやラッコ、アザラシが回遊し、タンチョウも往来が確認されています。
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 日露間には、未解決の北方領土問題をかかえています。ロシア政府は昨年、800億円を投入する新しい開発計画に乗り出しました。択捉島では24時間「眠らない突貫工事」が進んでいます。ソ連崩壊後の社会の混乱と急速な資本主義経済への移行は、北方四島を乱獲と密漁の海に変え、カニやウニなどの水産資源は枯渇寸前です。

 「いつか来た道」。思えば、日本人が豊かな生活と引き換えに、犠牲にしてきたのが自然でした。人間が生きるために「未来を食いものにしてきた」のが、20世紀でした。そしていま、隣の島々にも黄色い信号が点滅し始めたのです。やがて赤になる前に、なんとかできないものか。そんなとき、遺産の拡張構想を唱える若い力に肩を押され、NPOを立ち上げることになりました。

 日露の二国間だけで資源や動物を保全するには限界があります。しかし、遺産としてユネスコの監視下に置かれれば、世界の宝としてきちんと保全する責任が両国に課されます。知床の遺産のエリアをウルップ島まで拡張するだけで、保全が実現するかもしれないのです。

 この構想は、領土問題に関する日露双方の主張に実害はありません。北方四島を共通項にすれば、日本側は「知床から北方四島まで」を、ロシア側は「ウルップ島から北方四島まで」を自国の領土と主張できるからです。もちろん係争地だけに、難しい問題はいくつもあるでしょう。それでも、夢を捨てずに前だけを見て運動していきたいと思います。

 7月に開かれる北海道洞爺湖サミットは、環境がテーマです。日露首脳会談も開かれます。拡張を求める声を大きな渦にしていきませんか。



特定非営利活動法人 日露平和公園協会

086-1823 北海道目梨郡羅臼町栄町104

TEL・FAX 0153-87-3807
e-mail info@sea-otter.org