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 設立趣旨

知床は2005年7月、国連教育科学文化機関(UNESCO)の世界自然遺産に登録されました。世界で最も南まで流氷が張り出すユニークな生態系と、海と陸とのつながりが顕著であると評価されました。

 しかし、この生態系の広がりは知床だけにとどまりません。北側に隣接する千島列島までほぼ同一です。ラッコをはじめシャチやトド、アザラシ類、エトピリカ、ケイマフリなど、一帯を回遊している野生動物も多く生息しています。とりわけラッコは、ウルップ島を中心に約3500頭が大自然の中で生を謳歌しています。生息数の拡大で近年、北海道東部の沿岸でも目撃情報が増え、2002年春からは襟裳岬で1頭が定着するようになりました。

 生態系は、繁殖地や越冬地を保護するだけでは、守りきれるものではありません。野生動物の回遊ルートを含めて立体的に保全していく必要があります。しかしソ連崩壊による急速な資本主義化の進行でカニやウニなどの水産資源の密漁や乱獲が激化し、豊かな生態系が急激に崩れようとしています。

 生態系の復元に膨大な時間と労力、そして資金が必要なことをトキやコウノトリは教えてくれます。絶滅寸前になってから保護増殖を始めるよりは、現在ある豊かな生態系を損なわないための保全に向けたグローバルデザインを描き、実現のためのステップを確実に踏んでいくことが非常に重要です。そしてこの地域に暮らす人々の生業を持続可能な形態に引き上げ、同時に自然との共生を実現していくことが、いままさに迫られています。

 世界自然遺産の審査機関である国際自然保護連合(IUCN)が、知床の登録に際してUNESCOと日本政府に提出した『技術評価書』では「知床と近隣の諸島には、環境や生態に類似性があるのは明確である」と指摘し、「将来この地域を広範な『世界遺産平和公園』として発展させることも可能である」と提言しており、私たちはその提言を単なる理想ではなく、どうすれば実現できるかを考えてきました。

 私たちは、この類まれな生態系の保全に向け、遺産の範囲を北側にウルップ島まで拡張することによって、野生動物の回遊ルートを含めた保全が実現できるかもしれないと思い至りました。世界遺産条約は領土問題が未確定な係争地であっても当事国のいずれもが合意すれば登録や拡張は可能としているからです。

 私たちは、遺産の拡張実現に向けた趣旨をより多くの人に広めるための情報収集及び情報提供事業を実施したいと思います。さらにセミナー及びシンポジウムの開催による教育事業、イベントの開催およびホームページの開設並びに運営による普及啓発事業を行います。そして同じ目的を持つ多くの人たちと連携を図っていくことが、公益に大きく貢献するものと強く確信しております。

 そして、社会的な信用を得るためには特定非営利活動法人として活動していくことが最適であると考え、設立を決意しました。


特定非営利活動法人 日露平和公園協会

086-1823 北海道目梨郡羅臼町栄町104

TEL・FAX 0153-87-3807
e-mail info@sea-otter.org